FLIGHT LOGBOOK

パイロットの日記

          最近の出来事

          2021.10.05 初めてのセーシェル

          2020.02.05 初めてのマイアミ

          2020.12.21 初めてのカトマンズ

          2020.04.13 初めてのアテネ

          2020.02.15 初めてのロンドン・ガトウィック

          2019.07.01 初めてのマラガ

          2017.06.05 B777資格再取得




航空関連

GOLD STANDARD

通常、パイロットの審査においては高度が±100ft以内だとか進入速度が+5kt〜-0ktだとか定量的な基準が審査実施細則により定められており、その範囲に入っていれば合格なのですがそれ以外にNOTECHS (= Non Technical Skills :技量と関係ないCRM的要素)も評価…

訓練と審査

日本の会社ではまだまだ「訓練」と「審査」って別物って考えがあり「訓練部」「査察部」と部署が異なる航空会社が多いです。恐らく審査の中立性を保つためというのが前提にあるのでしょうが、世の中の流れ的には「訓練の延長線上に審査がある」という理由で…

自分を見ると、、、

教育技法の訓練の一環で、パイロット2名に対してシミュレーター訓練のデブリーフィングを行いました。 訓練の様子はビデオで撮影されたものを使用し、訓練の様子を全員で見たあと一人ずつ交代でブリーフィングルームに行って訓練を行った機長と副操縦士に対…

教育技法

無事スクリーニングにパスし、今週から教育技法の座学訓練が始まって復習、宿題、予習と睡眠時間がほとんど無い5日間を過ごしました。教育理論に始まり、教育心理学、行動学とアカデミックな内容ばかり授業中にロールプレイングやグループディスカッション…

スクリーニング

パイロットという職業を続けていく上で定期審査や運航検査、入社試験っていろいろなスクリーニングを受けるのですが、今日もその試験のひとつ、教官訓練に入るための試験を受けてきました。指定された時間に試験会場に行ってみると受験者は3名、、、突然担…

時代の終焉

エバグリーン航空倒産 のニュースを目にしました、オレゴンに本社のある貨物会社なのですが最盛期は20機のB747でアジア、ヨーロッパ、アフリカ、インド、南米と世界狭しと飛び回っていたのですが燃油の高騰と世界経済の停滞に伴う貨物量の低下で経営が難しく…

オススメの本

当ブログの読者には将来外国の航空会社を目指したいっ!という方や飛行機が大好きっ♡でもっと飛行機のことを知りたいって方が多いのでオススメの本を2冊紹介したいと思います。まずは「Stick and Rudder」Stick and Rudder: An Explanation of the Art of F…

パイロットの需要と供給

ドイツでのニュースですが、こういった記事がありました。 「憧れのパイロット、940万円の訓練受けても夢つかめず」 よくボーイング社やエアバス社の予測でこの先20年間で何千機の航空機需要があり、整備士、パイロットともに不足するというニュースが流れて…

安全阻害行為

旅客便に乗っていると、安全阻害行為(機内迷惑行為)を働く人がたまにいます。大型機になるほど人が多いのでその割合は増えるような気がするのですがたいていの場合飲酒による酩酊、酒乱トイレでの喫煙客室乗務員に対する暴言 といったところで対処する我々…

B787の不具合

昨日、日本航空のB787がモスクワとサンディエゴ、どちらもアウトステーションから成田への出発便が引き返し。モスクワ発が電気系統サンディエゴ発が防除氷系統そりゃあA350を買いたくなるでしょう、同じく新造機で未知数だけど可能性に期待して。787ほど新し…

定期審査

6ヶ月に一度の定期審査今回は「冬バージョン」ということでドイツ国内便でフランクフルトからミュンヘンへのフライト 着氷性の霧で視程が75m 機体に着氷 滑走路に雪 速度計異常 エンジン故障 操縦室の窓の防除氷装置に不具合 極めつけで離陸時に副操縦士が…

CMC

EU諸国における入出国はパスポートを使わずCMC (=Crew Member Certificate)の提示のみで行われることが多いです。こういうやつ↓ このCMC、そもそもヨーロッパの航空安全局が正規のトラベルドキュメントとして発行したのが始まりらしく、EU諸国のエアラインク…

パイロットと転職

IT関係の技術者の転職に関しての記事を読んでいて、ふと自分たちの仕事にも通じるものがあるな〜って思いました。 「ひとつの会社で働き続けるのは有利なのか、不利なのか」 最近、ちょこちょこと日本人のパイロットが国内の航空会社で転職したり、はたまた…

自己嫌悪

日本での休暇を終え成田空港を出発する前に若者2名とお話しをする機会がありました。二人とも20代後半で日本の航空会社でパイロットとして働く新進気鋭の副操縦士さんでそのうち一人は私が2005年にJALWAYSの副操縦士として働いていた頃から、ブログを読ん…

UPS1354

予定していたリヤドへのフライトが急遽キャンセルになり、時間があるので8月14日にアラバマ州バーミンガムで墜落したUPS1354便の事故調査の会見を見ていました。今朝、事故調査委員会による最終の記者会見が行われていましたが、どうやら週明けにはコックピ…

ドバイ発 UPS 6便

2010年9月3日にドバイで墜落したUPS B747-400の事故調査報告書が公表されました。↓リンク(お時間のある方はお読みください、膨大な量でかなり詳細なところこまでレポートされています。) 「FINAL AIR ACCIDENT INVESTIGATION REPORT」 Uncontained Cargo F…

ドリフトダウン

たか〜い山岳地帯の上空なんかを飛ぶ際、機内の急減圧やエンジンの故障なんかが起こってしまった場合、高度を下げなければならないのですが、そういった山岳地帯では標高が高い山への衝突を回避するため高度を下げる為の回避経路が定められています。 例えば…

LOFT

チェックの2日目はLOFT (Line Oriented Flight Training)チェックと行っても審査ではなく訓練の色が強いのですが、内容的には実際のフライトを模擬してその中で起こる不足の事態に対処し、安全に飛行機を着陸させるというものです。前半2時間はインド洋上…

付き合い

予定されていたフランクフルト便が機種変更によりキャンセル、、、、代わりにシミュレーターチェックのサポートとなりました。 転職後、他人のシミュレーターのチェックに付き合いで乗るのは初めてなのですが、路線訓練と同様にこの会社ではクルーとして審査…

社内試験

今日は朝早くから路線教官になるための社内選考試験ということで朝から履歴書を印刷して着慣れないスーツを着て試験会場に行きました。 日本の会社と違い、教官訓練を開始する前に社内試験があり訓練に投入されるかどうか判断されます。その社内試験が外部委…

デリバリー?

日本でのなが〜い夏休みを終え、そろそろ仕事開始。休暇を終えて帰って来たところに会社から留守電が、スケジューラー「スケジュール変更で明日からシアトルに行って新造機のデリバリーフライトをしてください。」私 (´・д・) 「はい・・・」 ほどなくして会…

危険物取扱い

朝から危険物取扱いの定期訓練訓練といっても7時間の授業を受けて、最後に学科試験というものなのですが我が社の場合、これが実にアカデミックな授業なので、内容を理解して試験に合格するのが結構大変なんです。 法体系から実際の搭載要領まで、、、、これ…

アシアナ航空

アメリカ西海岸時間の7月6日、昼頃にアシアナ航空が着陸失敗し炎上しました。事故原因は今後、事故調査が進むにつれ明らかになるのでしょうが、サンフランシスコ空港ってある意味特殊な空港で、空域や周りの地形の特性から太平洋を横断して飛んで来た飛行…

航空保安訓練

年に一度の航空保安の定期訓練訓練といっても20名くらいで授業を受けたあと、4名づつのグループに分かれてグループワークやディスカッション、、、、 グループワークの課題の一つに「ハイジャック犯人の特徴を電話で伝える」というのがありました。 どっ…

審査月間

スタンバイからの稼働で今月5回目のドバイ便出勤するとどうやら副操縦士の路線審査らしい、、、、 日本の航空会社では審査の「つきあい」でフライトしたりシミュレーターをしたりする場合、「つきあい」のパイロットは審査の対象では無いので比較的リラック…

ライオンエアー

4月にバリ島の滑走路手前に墜落したライオンエアーの事故に関し、中間報告書が開示されました。 「墜落の原因はパイロットか」 (ウォールストリートジャーナル)「事故調査報告書はパイロット訓練の改善を促している」 (ABCニュース) と、どの新聞もパイ…

エミレーツ航空

またもや中東の話題になりますが、昨日こんなニュースが流れていました 「エミレーツ航空52%の利益増」 昨年度の純利益が52%増加して622億円毎月A380がデリバリーされて提供座席数は増えているにも関わらず、ロードファクターがコンスタントに80%というのは…

中東の空港戦略

イスタンブールに第3の空港建設というニュースがありました。なんでも現在トルコ航空がハブとして使用している空港の旅客数がここ数年で3倍になり、今後現在の空港では需要をとりきれないんだとか。ドイツから数時間しか離れていないため、ルフトハンザに…

Type Rating

昨夜無事に787シミュレーターの技能審査が終了し、合格いたしました。FAAやEASAと同じで、この国では777と787は共通資格なので片方の資格を持っていれば審査の一部課目が免除されるため、ほ〜んの少しだけ通常の技能審査よりも楽でした。これで6つめのType …

乗客数の多い航空路線

「乗客数の多い航空路線 世界トップ10」 という記事がでていました。かな〜り前になりますが、1位 羽田〜札幌 2位 羽田〜福岡っていう日本の国内線がワンツーフィニッシュになった記事を見た事があったので、てっきり日本の札幌、福岡は世界的に見ても不…