見取り稽古
個人的な考えですが、
エアラインパイロットとという職業は
規則、飛行手順、機体のシステムなど勉強を常日頃から怠らないことはもちろんですが、
「職人気質」が必要で
技術とか知識
を機会があればいつでも経験豊富な親方(機長)から盗む
それくらいの貪欲さが必要だと思うんです。
今回、2日間の定期審査において全ての審査、訓練項目が終わった後、
シミュレーターの使用時間がまだ残っていたので
少しばかり離着陸の練習をさせて頂いたのですが、それでもまだ少し時間が余っていました。
審査官本人が良い機会だから、ちょっと横風着陸の練習をしたいと言い出し、
私と座席を交代
審査官が機長席に座り、私がシミュレーターの操作席へ
審査官に言われるがまま、機体を最終進入のポジションに移動させて
気象条件は快晴、滑走路に対して真横の風、最大制限値の40ノットをセットしました。
準備完了と同時にシミュレーターをリリース
こんなに経験豊富な機長の横風着陸を見る機会は滅多にないので
気が付いたら教官席から彼の一挙手一投足に注目して
操縦桿、ラダー、そしてパワーの使い方をつぶさに観察していました。
そう、、、いわゆる見取り稽古です。
ふと私の視界の右端に入った若い副操縦士さん(ニュージーランド人)が、、、
鼻くそをほじりながらコックピットウィンドウの外を眺めていました。
副操縦士「外の景色きれいっすね」( ̄。 ̄)
私「CG・・・」
審査官「・・・」
もちろん完璧な操縦で難なく横風着陸を成功させた審査官。
う〜ん、、、、ジェネレーションギャップ???