ホーチミン隔離生活
珍しく訓練便じゃないので、のんびりとしたフライトになりましたが
ホーチミン到着後、誰もいない到着ロビーを見てびっくり
通常であれば、出迎えの家族やボッタクリタクシーの客引きでごった返していて
ホーチミン到着の風物詩なのですが、、、、
非日常的な空間が広がっていました。
ホテル到着後は医療スタッフが待つ部屋でPCR検査
「数時間で結果が出るので、部屋で待機していて下さい陽性なら連絡します」と言われ
数時間部屋で待つも何も連絡がこないので、陰性???
と思いながらダラダラとホテルで過ごす滞在となりました。
もちろん翌朝の出発時も
空港の国際線ターミナルにはお客様が誰一人いない状態
イミグレーションに係官が1名
セキュリティに3名
と数えることができるくらいしか空港スタッフもいません。
もちろん免税店も閉鎖
出発便の掲示板を見たところ、当然ですが貨物便が数便でそれ以外の旅客便にはキャンセルの赤い文字が点滅していました。
数年後に当時の空港の国際線ターミナルはこんな非日常的な空間になってたんだな、と懐かしんで振り返ることができるように記録を兼ねてブログをアップしました。
明日は再び貨物便で関空までお仕事です。
日本の南の海上を台風12号が北上しながら
秋雨前線を刺激しているようですが、、、、
近畿南部、東海地方では大雨と強風が予想されますので、住民の方々は雨や風が強まる前に家の周りにある飛ばされやすいものや壊れやすいものを片付け、戸締まりをしっかりして台風への備えをしてください。
ツボレフ154
巡航に入って余裕ができたところで、ハンガリー人の機長に経歴を聞いたところ
以前はDHLで767の機長、その前はハンガリーの国営航空会社でツボレフ154に乗っていたと言うので
私「ツボレフ???」
と聞き返すと、
私「それって、どんな飛行機?」
ハ「727みたいなや~つ」
↓「MALEVハンガリー航空のTu-154」
遠い昔、どこかで見たような気が、、、、
ソ連の飛行機だから、
機長、副操縦士、機上整備士、航法士、無線技士の5名編成なんでしょ?
と聞いたところ、
近代化でコックピットが改修されて、当時はパイロットと機上整備士の3名編成で
航法士が使ってた航法装置や無線技士が使ってた無線機がコックピットのオーバーヘッドパネルに無理やり引っ付けてあったそうです、、、、
その後、ソ連製の飛行機についていろいろと話しを伺いました。
この会社にいるといろんな飛行機に乗ってた人に出会えるのが楽しいです。
タイタニック号の生存予測
無事にタイタニック号の予測が終わりました
Noteはとっても使い勝手が悪いので
そのままkaggleのリンクを張っておきます、興味のある方は覗いて見てください。
スコアは76.8%
これが良いのか悪いのか、、、、びみょう〜
韓国焼肉
B777のコックピットに座って、妙な違和感、、、、
考えてみれば2ヶ月近く、飛行機の操縦をしていませんでした。
暫く飛ぶとまた直ぐに慣れるのですが、こういうときは基本に忠実に
時間がかかってもひとつひとつの操作を確実にこなしていきます。
相変わらず飛んでいる飛行機は少なく、のんびりとした空を楽しみながら無事ソウルに到着
土曜日の昼過ぎに到着したのですが、
ホテルにチェックインする際、ホテルスタッフから日曜日から夜間の外出自粛が始まり
夜9時から朝までソウル市内のレストランやバーは閉まりますとの案内を受けたので
速攻で着替えて副操縦士ともうひとりの機長と一緒に韓国焼肉へ、、、
おなかいっぱい肉を食べて、ビールを飲んでフライトの反省会
充実した滞在となりました。
タイタニック号の生存予測
ここのところフライトの本数が増え、若干忙しくなってきましたが
それまで比較的時間があったので、CourseraでPythonのオンラインコース
を終了した後、いろいろと本やネットで独学していたのですが
ある日、kaggleを見つけ興味本位でアカウントを作ったところ
面白くてハマっています、、、、
Kaggleは企業や研究者がデータを投稿し、世界中の統計家やデータ分析家がその最適モデルを競い合う、予測モデリング及び分析手法関連プラットフォーム及びその運営会社である。 モデル作成にクラウドソーシング手法が採用される理由としては、いかなる予測モデリング課題には無数の戦略が適用可能であり、どの分析手法が最も効果的であるか事前に把握することは不可能であることに拠る。 2017年3月8日、GoogleはKaggle社を買収すると発表した。
そもそも企業や研究者向けで機械学習を使って予測モデルをつくりましょう、というウェブサイトだったのですが2017年にGoogleに買収されたようです。
先日、入門用の課題になっている「メルボルンの住宅価格予測」を終えたので
とりあえず今日から学習用の課題にある「タイタニック号の生存予測」を始めてみました。
このブログとかけ離れた内容なので、自身の記録用(アウトプット)として逐次noteの方にアップしています。
ということで、明日は久々にB777で韓国便
訓練便じゃないので久々の操縦を楽しんでこようと思います。
オンラインコース
コロナ禍でフライトが激減したうえに
1ヶ月近い休暇でも日本に帰ることが出来ないので、何か普段できないことをやろうと思い立ち
データ分析の勉強をはじめました。
もともと学生時代、理工学部で数理計画法を学びC言語でプログラムを書いていた経験があるのですが、
暫くというか数十年コンピューターを使っていなかったので
何もかもきれいスッキリ忘れています。
語学と一緒でこういうスキルって使わないと衰えるいっぽうですね、、、、
で、何から始めようかと考えたところ
ふと数年前に友達に教えてもらった
Coursera
と
edX
を思い出し、調べたらデータ解析や分析のコースがわんさかありました。
さっそく興味のあるコースをとって始めたら
楽しい
の一言
毎日、寝るのを惜しんで勉強するほどハマり
気がついたら5つのコースを終了し、休暇も明日で終わりという感じ。
この1ヶ月間、普段やってるパイロットの勉強で使う脳みそと違う部分の脳みそを鍛えた気がします。
それにしてもこの'Coursera'と'edX'
有名大学の先生の授業を世界のどこでもタダで受ける事ができるって
便利な世の中になったものです。
不安
かなり忙しく飛んでいた貨物便も今月に入りめっきり減って、
世界中の医療品の需要が一段落したようです。
そんな中、エアラインとしては今後数年間続くであろう旅客の需要減を見据え
機材計画の変更を余儀なくされています。
ボーイング社やエアバス社から新規で購入する予定だった飛行機の受領を先延ばしにしたり、発注をキャンセルしたり
現在所有する機体を売却したり、リース契約終了したり、退役を早めたり、、、、
とにかく不必要な機数を削減します。
当然、そうなればその飛行機に携わるクルー(パイロット及び客室乗務員)は不必要になるので、給料削減または解雇ということになります。
ここで難しいのは需要回復時期やその期間で
いまパイロットを大幅に解雇してしまうと、仮に年明けに需要が回復したときに飛行機は新たにリースしたりメーカーで余っている在庫を安く買うことができますが、
それを運航するパイロットは、解雇した人達を呼び戻し再訓練しないといけないので最低でも1〜2ヶ月余裕をもって呼び戻さないといけなくなります。
もちろん、解雇されたパイロットたちにはそれぞれの生活があるので全員が戻ってくるとは限りません、新たな職場を見つけるパイロットもいれば、全く違うキャリアを進み始めるパイロットもいるので。
会社としては明確な予測がないと思い切った人数の給料削減や解雇ができないので、必然的に第1段、第2段と段階的にそれらを行うことになります。
ということで、ご多分に漏れず私の働いている会社においても、それらの発表を待っている段階なのですが、、、、
この辺は日本企業と同じで社内で様々な噂が駆け巡り
多くの社員に不安が募り
懐疑心に苛まれている状態です。
そう、まるで暗闇でいないはずの幽霊が見えてしまうような感じ。
まあ、湾岸戦争、9.11、リーマンショック、SARSといろいろ経験してきたので
「またか」という気分ですが、、、、
不安に思っても仕方がないので与えられた仕事を今までどおりこなしつつ、
万が一に備えて準備をしておこうと思います。
貨物便で香港
通常、訓練は旅客便で行うのですが今の状況では十分な旅客便が無いので
貨物便で路線訓練を行っています。
7年ぶりの香港でしたが、飛んでいるのは
Kalitta Air
Air HongKong
Cathay Pacific Cargo
Emirates Cargo
と貨物便ばかり、、、
混雑もなく無事に到着しました。
到着後、イミグレーションの前に検温と14日間、衛生省の監視下におかれるという通知書に署名をして入国
14日間の監視下と言っても、翌日にはもう復路便があるので出国しちゃうんですけどね。
しかし香港空港内に所狭しと駐機されている飛行機たち
地上滑走中に眺めているだけで悲しくなってきます。
一日も早くこれらの飛行機が再び大空に舞い上がる日が来ることを祈っています。
自炊生活
現在、働いている国もご多分に漏れず「ロックダウン」状態なので
仕事のない日は、車で人の全くいない郊外に行ってジョギングして
帰ってきてニュースを見て
昼過ぎから自炊して
という健康的な生活を送っております。
自炊するにしても時間があるので、最近は比較的手の混んだものを作っているのですが
先日、久々に作った料理が大当たり
ホワイトアスパラとキノコのリゾット
ちょっと旬には早いですが、スーパーマーケットで良い香りのするアスパラを見つけたので思わず購入
茹でたアスパラは焦がしバター、残った茹で汁でリゾット
最高の休日となりました。
コロナ騒動が一段落する頃にはパイロットとしての腕は上がっていませんが、料理人としての腕は確実に上がっていると思います。
7年ぶりに貨物便
ご存知のとおり3月上旬からコロナウィルス感染拡大の影響を受け
多くのエアラインが運航停止を余儀なくされています。
それらのエアラインで働くパイロットは解雇となったり、無給休暇となったり、給料削減されたり
と大変な状況になっています。
私の働く会社はパイロットは全員減給、機種によって強制的に有給休暇を取らされています。
そんな中、先月まで相変わらずシミュレーターで定期審査や限定変更の審査をやっていましたが、
今月になって突如、訓練便じゃないフライトに呼び出され
7年ぶりに777の貨物便でムンバイに行ってきました。
100トン近い医療品の空輸
案の定、医療品の需要が高まり貨物便が大忙し
あと帰国できない自国民を助けるため、各国政府からチャーターフライトの依頼が多く
先月、飛ばなくなった飛行機を違う空港に持っていって、エンジンカバーをかけて暫く動かなくしていたのですが
ここに来て飛行機が足りなくなったので、それらの飛行機を再び稼働状態に戻し
パイロットが忙しく飛んでいるという状況です。
休暇を取らされたパイロットも、電話がかかってきて休暇返上で働いて欲しいとお願いされていました。
ということで、しばらく審査、教官業務から離れ、777の貨物便を忙しく飛ぶことになりそうです。
パイロット?
ガトウィックのホテルで朝ごはんを食べに行ったときのこと、、、、
エアライン割引があると聞いたので、社員証を提示して
私「部屋番号336です、クルーです」
レストラン女性スタッフA「機長さんなんですか?」
私「・・・はい」
A「キャビンクルーじゃなくて?」
私「はい、、、ここに(社員証に)書いてます」
社員証を覗き込むスタッフ
A「本当にパイロットですか?」
私「どうして?この社員証が偽物とでも?」
A「いえ、そういう訳ではありませんが、貴社でアジア人のパイロットを見たことが無いので」
隣にいた、レストランスタッフBが興味津々に社員証を覗き込み
B「本当に機長さんのようですね」
私「うちの会社、パイロットだけでも130カ国の国籍が働いていますから、アジア人がいても不思議じゃないでしょ?」
A&B「・・・」
A「テーブルにご案内します」
就航するようになって月日が浅いし
場所柄、イギリス人のパイロットがリクエストして飛ぶことが多いのですが、、、、
めっちゃ失礼