評価基準
まいど〜、トニー師匠です。
スペイン人副操縦士の訓練でジェッダにいってきたのですが、訓練生の技量が芳しくなく、、、、
フライト後の訓練成績の評価で複数の項目について低評価(5段階評価の2)をつけたんです。
ちなみに評価項目って
「機体の操縦」
「自動操縦システムの操作」
「システムに関する知識」
「操作手順に関する知識」
「操作手順の遵守」
「リーダーシップと協調性」
「対話能力」
などなど
単に離着陸が上手といった飛行機の操縦に関するだけでなく、
飛行機を運航するにあたりおおよそ考え得る全てについて項目があります。
で、この訓練生、、、、飛行後のブリーフィング終了後、この低評価が納得できないということで不満をぶつけてきました。
日本の航空会社では教官や査察操縦士に訓練生や受験者がその評価に納得できない、と楯突くってことはまずあり得ないのですが、、、、海外では時としてあるんです。
指定された高度から150ftズレたから低評価
とか
着陸進入時に進入速度が10ノット少なかったから不合格
とかだと基準が明確で定量的に測れるので説明が容易なのですが、定量的に測れないものだと評価自体が難しいんです、、、主観的になってくるので。
幸いにも我が社では、その全ての評価項目に対する基準も明確に決まっているので、どうして今回の訓練で一部の項目が低評価になっているのかを訓練生に一つ一つ説明。。。。
結局、納得したのかしないのか?最後はブツブツいいながら訓練成績表にサインをして帰って行きました。
そういえば、訓練成績表にサインをするってのも日本では無かったような気がします。
教官や審査官の評価に納得できなければサインしなくていいんです。
その場合、社内の訓練評価機関に成績がもっていかれ、教官と訓練生の言い分を聞いて客観的にその評価が正しいかどうかの判断が下されます。
もちろんそれによって、教官、訓練生どちらにも不利益になるようなことはありません。
あとコース訓練や定期審査の終了後に訓練生が教官を評価するシステムもあったりします。
評価の悪い教官は、教官の定期訓練で指導をうけたり、更に問題な場合は聴聞会に呼び出されたり、、、、
訓練生にとっても教官にとっても公平なシステムなんですよ。
ということで、訓練生に突っ込まれないよう、評価基準について再度勉強しなおそうと思った次第です。