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ウィーンからの帰り便
イギリス人機長と二人でコックピットで飛行準備をしていると、
イギリス人「飛行機に入力した航空路も通過ポイントも存在しないみたい、、、、一部の空域だけど」
私「えっ!?」(゚д゚)!
二人して飛行計画書を再確認して、再度入力したけどやっぱりダメ。
会社の運航管理に衛星電話を入れて確認するも、どうやら計画されている経路で問題ないみたい。
お客様の搭乗も開始し、出発時間が迫っているので原因を究明している時間もなく
とりあえず飛行予定のルートにそって緯度経度を入力
緯度経度を読み上げる私
黙々と数字を入力していくイギリス人
入力後はそれぞれのポイントのコースと距離を確認
コースと距離を読み上げるイギリス人
飛行計画上のコースと距離を確認する私
初めてなのに、まるで息がピッタリ
というのも、これって在来型B747では普通のプロシージャーだったんです。
FMS (Flight Management System)という便利なものが導入される前の機体にはINS (慣性航法装置)というものが装備されていて、いちいち飛ぶ経路のポイントを緯度経度で入力しなければならなかったんです。
で、共に在来型747の飛行経験がある我々は打ち合わせもなく、あ・うんの呼吸で役割分担して流れるように準備をすることができました。
これが在来型の経験のない若いパイロットだときっとドタバタして出発遅延していたでしょう、、、
いろんな事を学ばせてもらった在来型B747、、、今では滅多に見かけることがありませんが、改めてあの機体を飛べたことに感謝するのでした。