LOSA Final Report
一年半くらい前のブログで
LOSA (Line Operations Safety Audit)
について書きましたが、その最終報告書が会社に届いたのが昨年5月
その最終報告書を元に会社の運航部門と安全部門が1項目ずつ分析を行い、
会社として取りまとめたものが完成したのが今年の1月
(その最終報告書、かなりの量があるらしくて取りまとめに半年以上かかったんだとか、、、)
で、今年の3月より3000名近くいる我が社のパイロットに対し毎週2回、報告会を開催し
その結果を伝えているのですが、本日が最終の報告会ということで参加してきました。
LOSAの最終報告が航空会社に届いても、ほとんどの航空会社は運航部門や安全部門の管理職で
内容を確認し、一般のパイロットには書面にてサマリーを配布して終わりってパターンなのですが
我が社の場合、マネージメントがこの報告をパイロットに直接伝えたいということで、このような報告会が開催されました。
これって世界的にみてもかなり珍しいです。
内容はと言うと、LOSAが3ヶ月かけてモニターした500便近いフライトにおける
スレット(危険因子)の種類と数
それに起因したエラー(失敗)の種類と数
結果として運航に障害をもたらしたエラーの種類と数
を統計的手法をもって分析し、それを元に出来る限りの危険因子を排除する
というものでした。
パイロットに直接伝えたいというマネージメントチームの方針に感銘を受けましたが、
それ以上に、彼らのこの最終報告書に対する論理的な分析と明確な結論、そして素晴らしいプレゼンテーションに
改めて我が社の安全意識の高さを認識し感銘を受けました。
ちなみにベンチマークとして
Air France
Emirates
Singapore Airlines
Cathay Pacific
の分析結果も我社のものと合わせて表示されていましたが、それらの航空会社とどれだけ異なるか(危険因子が多いか少ないか、エラーが多いか少ないか)というのも興味深い内容でした。
本日の報告を参考に明日からも引き続き安全運航に励みます。