居眠り。。。
センセーショナルな見出しのニュースが、、、
1年以上前のインシデントがどうしてこの時期に出てきたのか疑問ですが、
適切に睡眠をとっていても、それまでの勤務による蓄積された無意識下での疲労が原因で居眠りをしてしまうことは国際線のパイロットなら誰でも経験したことがあると思います。
ニュージーランド航空では安全を最優先するため、乗務員らに疲労による異変があった場合は会社に報告するよう奨励し、勤務シフトなどに反映させているという。今後も同様の事態が起きた時に従業員が報告をためらわないよう、居眠りしたパイロットの懲戒処分などは行わない方針だという。
とあるように、現在ニュージーランド航空を含め多くの航空会社ではFRMS (Fatigue Risk Management System)を導入しパイロットが疲労を感じた場合、会社に報告書を提出しそれまでの勤務を生理学的見地から分析して、極力パイロットが疲労を感じないような勤務シフトを組み直すという努力をしています。
また、疲労リスク管理委員会(Fatigue Risk Management Committee)という組織を設けて日夜、パイロットの疲労管理に努めている航空会社も多くあります。
ところが、、、、、私の知る限り日本の航空会社でこういった疲労管理をしている会社はありません。
「居眠りをするのは気が抜けている証拠だっ!」(-_-メ)
というご意見はごもっともでし、会社としてこういった目に見えないもの(疲労管理)の為にお金や人を費やすのは無駄だというご意見もあるかもしれませんが、
日本の航空会社は今一度、公共交通機関の土台となる「安全」に目を向けて疲労管理を行なってもらいたいと思います。