UPS1354
予定していたリヤドへのフライトが急遽キャンセルになり、時間があるので8月14日にアラバマ州バーミンガムで墜落したUPS1354便の事故調査の会見を見ていました。
今朝、事故調査委員会による最終の記者会見が行われていましたが、どうやら週明けにはコックピットレコーダーの解析が終わりどういった会話がコックピットで行われていたかが解明するようです。
↓最終記者会見の様子はこちら
「Final media brieifing on UPS flight 1354 crash」
当日は曇り空でしたが、特に進入が困難という天候でもなく
KBHM 140953Z 34004KT 10SM FEW011 BKN035 OVC075 23/22 A2997 RMK AO2 SLP141
左席の機長が操縦担当で自動操縦を使って若干の追い風を受けながら、非精密進入(LOC Rwy18)からの直線進入だったようです。
Flight Data Recorderの解析から操縦系統に不具合も無く、エンジンも正常に作動していました。
いまのところ、ボイスレコーダーに
墜落約2分前に管制官がRunway18の着陸許可
管制官は航空機のLanding Lightを視認
墜落7秒前にコックピット内で衝突防止装置の警報音 "SINK RATE, SINK RATE"
墜落4秒前にどちらかの操縦士からの滑走路視認報告 "RUNWAY INSIGHT"
が記録されていたと報告されています。
機長は1990年にUPSに採用され、総飛行時間8600時間
副操縦士は2006年にUPSに採用され、総飛行時間6500時間
共に航空事故歴はなく、訓練記録等も問題無いそうです。
両パイロットは前日の夜9時30分から勤務を開始し
イリノイ州シカゴロックフォード 〜 ペオリア 〜 ケンタッキー州ルイビル 〜 アラバマ州バーミンガム
の3便を乗務しています。
いずれのフライトも短距離で30分〜40分のフライトタイムだと思います、しかしながらバーミンガムで事故が起きたのは明け方5時ですから、彼らは夜通し働いていたことになり多少の注意力の低下があったのではないかと思います。
7月6日のサンフランシスコ空港でのアシアナ航空
7月22日のニューヨークラガーディア空港でのサウスウェスト航空
8月14日のバーミンガム空港でのUPS
と、この5週間の間に3件の大規模な着陸事故がアメリカ国内で起こっていることからNTSBは危機感を表明しています。
一日も早くそれぞれの事故の原因解明をし、早期にFAAに対策をうってもらいたいものです。